外反母趾

外反母趾」は、足の親指の変形と痛みが主な症状です。

足の母趾(親指)が小趾のほうへ側屈=外反して、

親指の付け根(=第1中足指節関節)が内側に突出した状態となります。

それが靴を履いて歩くことでその部分が当たり痛みを発生させます。

約1:10の割合で女性に多い疾患です。

母趾の関節は通常、外側の第二趾(小趾側)のほうに沿って曲がっていますが、

この角度が20度以上、小趾側に“くの字”に曲がったものを「外反母趾」と呼びます。

外反母趾の原因

外反母趾の原因は、おおまかに分けて「生活習慣」によるものと

「解剖学的」なものに分けられえます。

生活習慣が大きく係る場合

■先の尖った靴によって足の先端部が左右から圧迫される

■足裏の筋肉の弱化

■体重過多や筋力低下

■関節リウマチ

解剖学的な特徴の場合

■足底のアーチが減少した偏平足・開張足

■関節が柔らかく曲がりやすい

■母趾及び中足骨が長い(エジプト足)

外反母趾の症状

母趾の変形と疼痛が外反母趾の主な症状です。

扁平足等で母趾の関節が突出してその部分が靴と摩擦し、炎症や潰瘍が発生します。

次第に母趾の付け根に”バニオン“と呼ばれる滑液包の腫脹が起きます。

これは、皮下などに浸出液が貯留して、歩行時の痛みとなります。

また、第2趾に過剰な負荷がかかり、そこの足裏にタコが形成される場合もあります。

そして、しびれや神経痛などの神経の障害を伴うことも場合よってはあり得ます。

変形の判断としては、「外反母趾角」あります。

これは、第1中足骨軸に対する母趾基節骨軸のなす角度で、20度以上で判断されます。

痛みの程度として、

母趾の突出部を指で押すと痛む

靴を履いた時に痛む

靴を脱いでも痛む

と三つで判断されます。靴を脱いでも痛むときは、手術適応となります。

健康な足とは?

足の骨格は、小さな骨からなり互いに強く結合されて、体重を支えています。

足の骨はアーチ型に配列されて、クッションのように足が地面に着くときに

衝撃を分散・緩和・吸収しています。

このアーチは足弓といい、

内側と外側の縦のアーチ(縦足弓)と横のアーチ(横足弓)が存在します。

これらは、骨や靭帯、筋肉の作用によって形成維持されています。

しかし筋力低下等でこれらの作用が働きにくい場合、このアーチが崩れてしまい扁平足となります。

そこに幅の狭い、つま先が細くなった靴を履くと、母趾の付け根から先が圧迫されて変形します。

さらにヒールの高い靴を履くと付け根にかかる圧力が増して、変形を強くします。

また、10歳代に起こる遺伝的変化では、母趾が第2趾より長いエジプト足や

先天的な扁平足ぎみであることも、外反母趾になりやすい特徴です。

扁平足になると、

アーチが崩れて母指の中足骨(甲に当たる部分)が扇状に内側に開き

そこから先の指は外側(小趾側)に靴などによりに圧迫されるため、外反母趾が起こりやすくなるのです。

《エル整骨院での治療》

超音波治療

超音波は、骨の奥まで立体加熱することができます。また、1秒間に100万回/300万回の高速ミクロマッサージにより

浅部〜深部に直接刺激を与え、筋・腱・靭帯など、損傷を受けた部分を効果的に治療します。

変形した母趾の関節にあてることで、炎症や痛みの緩和を促します。

低周波療法

当院で使用している低周波治療~ルティーナ(rutina)は、従来の低周波治療器に中周波治療器の機能を併せ持ち、

ハイブリッドモードを新たに搭載したことで、単一治療器の3倍の機能を発揮します。

低周波は表層部を中心に、中周波は深層部を中心に、皮膚表面から深部組織までの筋・神経の複合する痛みを包括的に治療します。

外反母趾の炎症部分を挟むことで表層部の腫脹と深層部の関節液を刺激して痛みなどを緩和します。

ストレッチ・体操

外反母趾には痛みや症状を緩めるためのストレッチ(体操)があります。

◎グーチョキパー体操:

 親指を開いたり閉じたりすることで指の関節周辺の筋肉(腱)などが緩めることが出来ます。

 外反母趾の予防や悪化を防ぐためにも毎日が行なうことがオススメです。

◎開閉体操:

 両足の親指に輪ゴムをかけて足先を開く体操です。